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Medical column とまこまい医報

とまこまい医報

一人でも多くの命を助けよう!

一人でも多くの命を助けよう!

沖 一郎

(苫小牧市医師会 会長・沖 医 院)

 今回の東北大震災で日本中から医師や医療関係者が被災地に向かい医療班を組織しました。これは闇雲に行動したわけでなくきちんとして明確な目的のために組織だって行動したからです。

 この医療活動には DMAT と JMAT の二つがあります。

 DMAT : Disaster Medical Assistance Team

 災害 医療 支援 チーム

 これは災害時に活動できる機動性を有した医療チームと定義されており医師と看護師とその他の医療職で構成され大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場において急性期に活動できる専門的な訓練を受けた医療チームのことです。このDMATができたのは1995年の阪神大震災の教訓を受け2005年4月に発足しました。苫小牧市では王子病院がDMATの医療チームをもっており今回の震災でも活躍しました。

 JMAT : Japan Medical Association Team

       

 日本 医師会 災害医療 チーム        

 Dmatによる急性期活動に対してその後の亜急性期医療活動を担うための役割として日本医師会により体制が構築された医療チームのことです。災害などによる劣悪な衛生状態や必要な医療が行き届かないために重症化したり命を落としたりする患者さんが多数おられます。慢性疾患を持っている患者さんに必要不可欠な医療を提供しなければなりません。

       

 これらのことから長期化される被災地の医療を支援するために組織されたものです。今回の大震災においても現地での地域医療の提供がしっかりと確保されるまでの期間、全国各地の医師会、医療機関が被災地での活動に派遣されております。24時間体制でしっかりとチームをくみ現在も全ての被災地で医療活動を行っています。

       

 苫小牧市からも医療班として苫小牧市立病院チームが気仙沼、陸前高田に派遣され、植内病院が心のケアチームとして岩手山田町へ、王子病院チームが苫小牧市医師会医療班として岩手山田町で災害医療活動をしています。

       

 私達苫小牧市医師会員だけでなく苫小牧市薬剤師会の会員のみなさまも看護師をはじめ様々な医療関係者の方々も一緒になって被災地の皆様の医療のために頑張っております。

2011年05月31日 苫小牧民報 掲載

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