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Medical column とまこまい医報

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夜間休日急病センターの機能強化について

夜間休日急病センターの機能強化について

三上 尚人

(苫小牧市医師会・三上外科整形外科)

 苫小牧夜間休日急病センターは、来年4月(平成21年4月)の移転新築を目指して工事が着工されます。
 現在の夜間休日急病センターは昭和53年に、それまで市内各病院と開業医が受け持っていた当番医制度を集約することで救急医療体制を継続維持することを目的として設立さ れました。その後30年経過し現在の体制を維持しているところですが、施設の老朽化と患者ニーズの多様化・医療機器の進歩などから施設の新築と機能強化についての検討が始まりました。


 現在の夜間休日急病センターは、一次医療いわゆる軽症患者を対象とした医療機関、王子総合病院・苫小牧市立病院が二次医療機関として中等症ならびに重症者の対応医療機関として位置づけられております。


 夜間休日急病センターは軽症患者の診療にあたる一次医療機関として、常勤医と医師会会員の出向により年中無休の診療を行い、年間約1万1千人の患者に対応しております。また、重症患者を取り扱う二次救急医療機関である王子総合病院と苫小牧市立病院についても年間1万人以上の患者に対応しておりますが、その多くは軽症患者という実情にあります。


 二次医療機関である市立病院と王子総合病院は地域災害拠点病院、がん拠点病院、小児救急医療拠点病院等の指定を受けている他、心臓血管外科、脳神経外科、特定集中治療室などを備え、実質的には東胆振医療圏においては三次病院としての高度な機能も果し、これらの高度医療については年々その必要性が高まっており本来地域の基幹病院として高度な医療を提供する使命を持っておりますが、現状ではこの両病院に軽症患者が大勢集まり、一刻を争う緊急性の高い重症患者の治療が遅れてしまう恐れがあることは、適切な医療体制が維持できているとはいえません。


 この状況を改善するため、苫小牧市医師会は一次救急の担い手である急病センターの機能強化を図り二次医療機関の負担軽減を図ることが必要であると判断しましたが、現行の保健センター併設施設においては機能強化に限界があるため、施設を新設し医療スタッフや検査機器等の充実を図ることについて関係各機関との検討に入りました。


 新体制での運営は当面現行どおり内科・小児科を中心とした診療体制を継続しますが、機能強化の一環として苫小牧薬剤師会のご協力を得ることも予定されており、繁忙時間帯における薬剤師の配置、医師の2名体制を計画しております。


 夜間の急病患者の増大は、気軽るに時間外診療するいわゆるコンビニ受診が要因の一つとなっておりますが、医師会としては各種のメディアを通じ昼間におけるかかりつけ医師への受診促進、日曜・休日当番医への受診などの普及啓発も推進したいと考えておりますので関係機関のご協力と、市民の皆様のご理解をお願いいたします。

2008年10月13日 苫小牧民報 掲載

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