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Medical column とまこまい医報

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現在の妊婦健診ついて

現在の妊婦健診ついて

岩城 雅範

(苫小牧市医師会・岩城産婦人科)

 平成21年4月1日より新たな妊婦健診制度が施行されています。かなりな部分が補助され負担が少なくなっています。今回は妊婦健診の地域格差と未受診妊婦についてお話します。まず妊婦健診の地域格差についてです。妊婦健診は3年前より国の方針で14回の妊婦健診と少なくとも5回超音波検査を補助する意向でした。今年からは超音波検査(胎児を超音波で画像化し観察する)も14回が望ましいとなりました。しかし超音波検査についても全妊娠期間を通じて苫小牧市は4回、白老や厚真は11回、日高や新日高は6回、札幌は8回補助されます。ちなみに全国で最も少ないのは大阪の2回です。また血液検査等の検査項目も違いがあります。これは国からの予算がいくつかの他の事業と合算した補助金を地方に丸投し使途は地方の役所の裁量に任した結果です。従って少子化対策の一環として妊婦の金銭負担を軽減することを高い優先順位とした地域と低くした地域で格差が生まれています。加えて苫小牧市では初年度は予算計上されず、次年度開始となり1年遅れました。苫小牧市などは市民の要求が強くなればさらなる増額もありえます。民主党政権になり地方の改革も進めばよくなる可能性もあります。こういったことは今後、情報開示を市議会がしっかりすべきことと思われます。
 次に問題なのは未受診妊婦の増加です。かなりの妊娠週数になってからもう生まれてもいいような時期に初めて医療機関を訪れる妊婦が増加しつつあります。妊娠初期に予定日を決定するは非常に重要です。また妊娠12週のころ超音波検査である程度の確率で先天異常の有無を推定できます。しかしこれは妊娠14週を過ぎると判定できません。他にも風疹や子宮癌検診も初期に行います。これらはかなりな部分を補助されています。妊婦健診を受けることに迷う場合は電話で構わないので該当の医療機関もしくは役所にご相談してみてください。
 

2009年09月08日 苫小牧民報 掲載

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